今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週10月12日-16日週の為替相場は、リスク回避の円高後退や資源国通貨の反発、ドル底固めの持続性をにらんだ展開となる。

ドル/円の週足テクニカルでは、一目均衡表の基準線120.97円前後、転換線120.68円前後、52週移動平均線119.85円前後などを巡る攻防が続いている。

長期トレンドラインを示す52週線の方向性は、辛うじて上向き化を保ったままだ。

さらに雲の上限は来年2月にかけて、122.40円方向への右肩上がりを維持。

引き続き上下動を経ながらも、各ラインなどに絡み合う形での「ドルの下値固め」が注目されやすい。

ただし、突発的なリスク回避の円高やドル安加速などにより、一目均衡表の雲の上限117.50円方向を目指す「ドル2番底トライ」の可能性は厳然と残されている。

さらにこのまま基準線や転換線を上抜け回復できないと、ジワリと「ドルの上値切り下がり」トレンドへと移行する余地も残されている。

今週の注目は日米中などの世界株価動向。

前週は米FRBの利上げ時期遅延観測や、中国での追加金融緩和などの景気対策期待、原油の生産調整進捗などによる原油反発を受けて、世界的に株価が反発に転じた。

連動してリスク選好の円売り戻しや、カナダ・ドル、NZドル、豪ドルなどの資源国通貨が、「売られすぎ修正」的な自律反発を見せている。

今週は米国株市場で決算発表が本格化するため、決算内容に一喜一憂の不安定さも警戒されそうだ。

基本的には減益警戒が強いが、すでに米国株市場は8月以降、企業収益の悪化を織り込む形で急落してきた。

そのため、よほどの悪化とならなければ、「悪材料の出尽くし」へと作用。

しかも米国企業の業績は今年10-12月期にかけて最悪期となったあと、来年は後半にかけて持ち直し期待も浮上している。

今回の決算発表や収益見通しの悪化を「陰の局」、「夜明け前が一番暗い」と見なした下値拾いが注目されやすい。

米国株の歴史的な季節パターンとしても、「9-10月の安値圏で投資を仕込み、4-5月に利益確定売りに動くと収益が得られる」という実績が多く見られてきた。

今週の注目は、引き続きFRB幹部による利上げ時期の見通し。

前週のFOMC議事録で年内の利上げ観測が改めて後退しており、早期利上げの慎重発言が目立つと、ドルの上値は抑えられる一方、米国の株高支援などを通じて、クロス円主導の円安が意識されやすい。

ただし、米国の年内利上げ後退は、中国発の世界減速による米国経済の成長鈍化を意味するものだ。

今週の米国指標の悪化や、米国経済の減速警戒による株安、FRBの信認低下などの行方次第では、リスク回避の円高やドル全面安の展開も無視できない。

今週は13日に中国で貿易統計が予定されており、根深い中国の減速リスクと、過度な中国悲観の揺り戻しをにらんだ神経質な地合いが続く。

もっとも中国では10月に、追加金融緩和や鉄道・インフラ整備などの内需刺激策が期待されている。

日本でも安部政権が新たに名目GDP600兆円の目標を掲げたことで、政府・日銀による「物価2%目標の達成」に続く「成長底上げ」のアコード(政策協定)強化の期待感が高まってきた。

これから株安・円高が再燃した場合は、30日以降の日銀政策会合で追加金融緩和の可能性もあり、現状からは日本株の押し目買いや円の戻り売り(外貨の押し目買い)が意識されやすい。

その他、ドルに関しては、米国企業の年末決算に向けた海外収益の本国送金(リパトリエーションのドル転)がドルの下支え要因として視界に入り始めた。

8日のG20財務相・中銀総裁会合では、世界の多国籍企業による国外での課税逃れについて防止策が合意されている。

これまで海外に利益を大量滞留させてきた一部の米国企業からは、部分的な海外収益の本国回帰の増加(ドル買い要因)が注視されそうだ。

米国については、年末商戦に向けた内需の持ち直しや、世界の金融機関による年末の年越えに向けたドル調達需やドルの調達難リスクなども、現状からのドル安制御やドルの下限切り上がり要因となる可能性を秘めている


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<12日・月>
21:10 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演[フロリダ・FOMC投票権有]
23:30 エバンズ・シカゴ連銀総裁、経済情勢と金融政策について講演[シカゴ・FOMC投票権有]
29:30 ブレイナードFRB理事、経済見通しと金融政策について講演[ワシントン・FOMC投票権有]
(利上げ時期やインフレ見通し、中国減速影響への判断などが焦点)
26:05 ポロッツ・カナダ中銀総裁、講演[ワシントン]
(中国発の世界減速懸念などで、緩和姿勢の継続示唆ならカナダ・ドル安に)
[日本]体育の日
[米国]コロンブスデー・債券市場は休場
(日本休場の場合、ちょっとした悪材料の浮でリスク回避の円高仕掛けが入りやすい)

<13日・火>
06:10 ロウ豪中銀副総裁、講演[シドニー]
(過度な中国懸念や資源安懸念が一服なら、豪ドル反発の持続を支援)
06:45 NZ9月食品価格指数
(最近は乳製品価格の反発などが、NZドルの支援材料に)
09:30 豪9月NAB企業景況感指数、企業信頼感指数
(中国減速や資源下落が豪州経済の悪材料に)
17:30 英9月消費者物価指数、小売物価指数
(賃金や住宅市場の改善や資源下げ渋りなどが過度な低下を抑制も)
18:00 独10月ZEW景況感指数
(フォルクス・ワーゲンの不正問題や中国減速などが重石)
21:00 ブラード・セントルイス連銀総裁、講演[ワシントン]
(利上げ時期やインフレ見通し、中国減速影響への判断などが焦点)
29:50 ウィーラー・NZ中銀総裁、講演[非公開]
(過度な中国懸念や商品安懸念が一服なら、NZドル反発の持続を支援)
時間未定 中国9月貿易収支
(根強い減速懸念と、過度な悲観一服の両にらみに)
米企業決算 ジョンソン・エンド・ジョンソン[J&J]、JPモルガン・チェース、インテル
(収益悪化に警戒も、一定の下振れに対する織り込みも進捗してきた)

<14日・水>
10:30 中国9月消費者物価指数、生産者物価指数
(根深い物価下落のデフレ懸念と過剰悲観一服の両にらみ)
17:30 英9月雇用統計、英8月ILO失業率
(英国の雇用は改善傾向。ただし、中国発世界減速の波及は警戒)
18:00 ユーロ圏8月鉱工業生産
(中国発の世界減速やユーロ安一服などが重石に)
21:30 米9月生産者物価指数
(資源安やドル高の一服を受けた下げ止まりが焦点に)
21:30 米9月小売売上高
(自動車販売は10年ぶりの高水準。ただし、9月に雇用や賃金は低迷していた)
27:00 米地区連銀経済報告[ベージュブック]
(中国発の世界減速波及への警戒と、内需の打たれ強さの両にらみ)
米企業決算 バンク・オブ・アメリカ[BOA]、ウェルズ・ファーゴ、ネットフリックス、デルタ航空
(収益悪化に警戒も、一定の下振れに対する織り込みも進捗してきた)

<15日・木>
09:30 豪9月雇用統計
(前月の上振れの反動鈍化警戒。資源急落の一服は下支え要因)
16:00 トルコ7月失業率
(トルコ・リラの自律反発の持続性をにらむ)
10:15 コンスタンシオECB副総裁、講演[香港]
16:00 ノボトニー・オーストリア中銀総裁、講演[ワルシャワ]
18:30 ハンソン・エストニア中銀総裁、講演[ワルシャワ]
(ECBの追加量的緩和の必要性に関する考えなどが焦点に)
21:30 米9月消費者物価指数
(9月は賃金が低迷。原油安やドル高の一服を受けた下げ止まりも焦点)
21:30 米10月ニューヨーク連銀製造業景況指数
23:00 米10月フィラデルフィア連銀景況指数
(10月からは米利上げ観測後退や中国政策期待などで、過度な悲観論が一服してきた)
21:30 米新規失業保険申請件数
(年末商戦向けの臨時雇用の始動に注目が集まる)
23:30 ブラード・セントルイス連銀総裁、会議で冒頭で発言[セントルイス]
23:30 ダドリー・ニューヨーク連銀総裁、講演[ワシントンD.C.・FOMC投票権有]
29:30 メスター・クリーブランド連銀総裁、イベントで挨拶[NY]
(利上げ時期やインフレ見通し、中国減速影響への判断などが焦点)
24:00 EIA週間石油在庫統計
(前週は在庫増加で原油相場が下落するも、すぐに反発へ転じていた)

<16日・金>
06:45 NZ7-9月期消費者物価指数
(最近は乳製品価格の反発などが、NZドルの支援材料に)
15:35 黒田日銀総裁、全国信用組合大会で挨拶
(新味がなければ短期的な失望円高。先行き追加緩和に含みなら円安にも)
18:00 ユーロ圏8月貿易収支
(中国発の世界減速などで輸出に減速懸念)
22:15 米9月鉱工業生産
(自動車販売は10年ぶりの高水準に。中国発の世界減速や原油安などは悪材料)
23:00 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報]
(ガソリン下落の持続や株価反発などが減速に歯止めも)
29:00 米8月対米証券投資
(中国などの新興国による米国債処分の度合いが焦点)


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