今週の為替相場展望

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今週9月7日-11日週の為替相場は、根深いリスク回避の円高と反動円安、あるいはドル戻り圧力の高まりとドル底固めの綱引きが想定されるだろう。

ドル/円の週足テク二カルでは、52週移動平均線118.70円前後、一目均衡表の雲の上限116.47円前後が維持できるか否かの攻防が続く。

まだ各ラインともに方向性が上向きを保っており、中長期的なドル高のトレンドは崩れていない。

ただし、中国発の市場混乱や、2012年後半から長期に及んできたドル高・円安の反動調整、日柄調整の継続により、突発的に雲の下限111.43円方向を試しにいく波乱余地も残されている。

今週の注目は、まず週明け7日の市場動向。

週末のG20財務相・中銀総裁会合、連休明けの中国市場に関して、何らかの前向きな政策対応が出てくるとリスク回避の円高が一服。

世界的な株価の反発や円の売り戻しが想定される。

反対に具体的な政策が乏しく、週明け後も中国発の市場混乱が続くようなら、引き続き不安定な株安・円高の波乱相場が警戒される。

続いて焦点となるのが、16-17日の米FOMCに向けたFRBの利上げ動向。

前週末の米8月雇用統計は予想を下回る一方、失業率や平均時給は改善したほか、前月分が上方修正される玉虫色の内容となった。

FRBが粛々と利上げ地ならしを進めていくと、次第にドルが下支えさていく。

その反面、米国の株安を含めた、リスク回避の円高警戒が維持されることになる。

ただし、中国の景気減速や米FRBの利上げといったリスクに関しては、一旦の織り込みも進捗してきた。

そもそも8月24日以降の世界株安加速やリスク回避の円高については、米国市場を始めとして夏休みを取る市場参加者が増加し、流動性が細るなか、オプションや先物の取引が主導する形で、市場混乱が助長された経緯がある。

その点、今週末5-7日にかけての米国市場の「レイバー・デー連休」が終了すると、市場参加者の復帰や流動性の回復が期待される。

政策対応では、すでに前週に欧州中銀(ECB)のドラギ総裁が「あらゆる手段」による危機歯止めの覚悟を示した。

引き続き市場混乱は続くものの、次第に相場の振れ幅(上限と下限)を縮小させながら、落ち着き所を模索する展開が想定される。

すでにテクニカルやバリエーション、ポジション動向などでは、日米株の売られ過ぎや円の買われ過ぎ、カナダ・ドルやNZドル、豪ドルなどの資源国通貨の一旦の売られ過ぎシグナルが点滅してきた。

日米株のうち、長期スパンで安定配当などの実績がある優良株に関しては、「割安物色の好機」といった逆張り推奨の声も見られている。

これまで日本の経済と物価に強気の見通しを示し、追加緩和を否定してきた日銀だが、これから「中国発の世界減速の深刻さ」を大義名分として、情勢判断を下方修正。

昨年10月末のサプライズ的な追加緩和と同様、株式上場投信(ETF)買い入れ枠の拡大などの追加緩和策を講じてくる可能性は無視できない。

日本の政治面でも16日以降に安保法制の国会採決、20日前後に自民党の総裁選などが迫ってきた。

安倍政権が内閣支持率の低下や「安保三昧で経済軽視」といった批判に対処するため、改めて株安・円高の阻止を含めたアベノミクスのタガの締め直しを強化させる余地も残されている。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<7日・月>
週末のG20会合や中国市場の連休が終了
(政策協調の失望や中国不安によるリスク回避の円高と、過度な悲観一服による円安焦点)
15:00 独7月鉱工業生産
(6月低迷の反動回復が焦点。ギリシャ債務危機の一服や資源下落なども支援材料)
[カナダ]レーバーデー
[米国]レーバーデー

<8日・火>
08:50 日7月国際収支統計
(経常黒字の回復傾向が需給面での円高圧力に)
08:50 日4-6月期GDP統計[二次速報]
(設備投資停滞などで下方修正警戒。初期反応はリスク回避の円高、その後は政策期待の円安にも)
10:30 豪8月NAB企業景況感指数、企業信頼感指数
(中国減速や資源下落などが重石。懸念ほど悪化しなけければ、短期的な豪ドルの自律反発支援)
15:00 独7月貿易収支/経常収支
18:00 ユーロ圏4-6月期GDP統計[改定値]
(過度な欧州減速懸念の抑制がユーロ下支えも)
23:00 米8月労働市場情勢指数[LMCI]
23:00 米8月雇用トレンド指数
(8月の雇用統計は伸び悩み。ただし、低迷は織り込みで、底堅さが示されるとドルを下支え)
26:00 米財務省3年債入札
(FRBの9月利上げ警戒が残るなか、入札低調なら金利上昇とドル高に)
時間未定 中国8月貿易収支
(深刻な景気減速への警戒根強い。人民元切り下げ効果などで輸出復調なら過度なリスク回避一服)

<9日・水>
10:30 豪7月住宅ローン約定件数、投資貸付
(中国減速や資源下落などが重石。懸念ほど悪化しなけければ、短期的な豪ドルの自律反発支援)
17:30 英7月鉱工業生産、製造業生産、商品貿易収支
(7月までは英国の経済復調。ポンドの単発的な調整反発材料にも)
21:15 加8月住宅着工件数
21:30 加7月住宅建設許可
23:00 カナダ中銀、政策金利発表
(最新8月のカナダ雇用指標は改善。ただし、基本は原油下落や中国などの新興国減速が重石)
23:00 米7月雇用動態調査[JOLT]
(前週末の8月雇用統計で7月分は上方修正されていた)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(在庫調整が進展していれば、原油相場の持ち直しと資源国通貨の自律反発を支援)
26:00 米財務省10年債入札
(FRBの9月利上げ警戒が残るなか、入札低調なら金利上昇とドル高に)

<10日・木>
06:00 ニュージーランド中銀、政策金利発表
(会合に向けては利下げ思惑がNZドルを圧迫。実際に利下げなら材料出尽くしでNZドル上昇も)
10:30 中国8月消費者物価指数、生産者物価指数
(物価低迷によるデフレ懸念と、利下げ余地の確認によるリスク選好の両にらみ)
10:30 豪8月雇用統計
(中国減速や資源下落などが重石。懸念ほど悪化しなけければ、短期的な豪ドルの自律反発支援)
20:00 英中銀、政策金利発表
20:00 英金融政策委員会、議事要旨公表
(中国などの世界減速懸念で利上げ時期が後ズレも。会合まではポンドの戻り売り材料に)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週までは息切れ悪化。減速継続と夏休み明けによる反動改善=申請減少をにらむ)
26:00 米財務省30年債入札
(FRBの9月利上げ警戒が残るなか、入札低調なら金利上昇とドル高に)

<11日・金>
15:00 独8月消費者物価指数[確報]
(物価下げ止まりが早期のECB緩和期待を抑制も。ユーロ下支え要因)
17:30 英7月建設支出
(7月までは英国の経済復調。ポンドの単発的な調整反発材料にも)
21:30 米8月生産者物価指数
(原油安一服などで物価下落歯止めも。現状からの米債金利の低下とドル安を抑制)
23:00 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報]
(株安や雇用伸び悩みなどが悪材料。一方で賃金復調や資源下落、新学期セールなどで打たれ強さも)


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