今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週8月24日-28日週の為替相場は、ドル/円や豪ドル/円などでの円高持続と、過熱調整による円の売り戻しをにらんだ展開となる。

引き続きリスク回避の円高は警戒される一方、ユーロ/円やスイス/円、NZドル/円などでは円高・外貨安が抑制されており、こうした通貨の打たれ強さも焦点となる。

ドル/円の週足テクニカルでは、一目均衡表の基準線122.10円前後、26週移動平均線121.78円前後などを巡る攻防に直面してきた。

慣性的なドル安のオーバーシュートにより、完全に割り込むようなら、40週(200日)移動平均線120.77円方向などが視界に入る。

しかも週足では一目均衡表の雲の上限から、上方乖離の状態が続いたままだ。

雲の上限は今週が115.98円前後、11月末にかけて121.44円方向に切り上がっている。

先行き雲の上限からの上方乖離を修正する、「健全調整」的なドル下押しの余地も消えていない。

今週の注目は、先週末から今週明けにかけての中国の政策動向。

中国では景気減速と株安が深刻化しており、今週も資金供給や株価テコ入れ策といった小手先対応が続くと、資源相場下落、世界株安、資源国通貨安、リスク回避の円高という市場混乱が警戒される。

一方で中国では現在の習近平体制や共産党一党独裁体制の維持に向けて、「何でもあり」の政策対応を強化してくる可能性もある。

これからインフラ整備などの財政出動や減税、利下げ、中国人民元銀行による地方債の買い入れといった量的緩和が強化されるようなら、いったんは中国不安が緩和。

為替相場でもリスク回避の円高に歯止めが掛かっていく。

さらに今週の注目は、米FRB幹部の発言を含めたFRBの利上げ動向。

中国減速や米国株の大幅下落に配慮し、9月利上げの可能性を後退させると、リスク回避が一服。

これまで9月利上げを織り込む形で積み上がってきた投機的なドルのロング(買い持ち)ポジションの巻き戻しがドルを続落させる一方、ポジション整理の進捗に連れて、「過度な米国経済の減速や株安リスクの後退」や「12月以降の先行き利上げ観測」が材料視され、ドルが底固めから仕切り直し的な再上昇へと向かう。

その反面、FRBは金融政策の正常化や、来年にかけての一段の内外経済減速に向けて、「早めに1回は利上げを行い、今後の利下げカードを確保しておく」という見方も根強い。

金融政策の正常化に伴う「産みの苦しみ」として9月利上げへの地ならしが再強化されると、ドルは再上昇へと転換。

米国を始めとした世界株安や資源相場の下落は続くものの、一方での中国を含めた各国の政策対応や、米9月利上げの織り込み進捗とともに、米国株はアク抜けから底入れへと移行。

リスク回避の円高に歯止めが掛かる可能性も残されている。

同時に今週からは日本でも政策対応が注目されそうだ。

安倍政権は現在、9月末の国会会期末に向けて安保法制の参院成立に注力している。

引き続き「安保三昧」と「経済軽視」が続くようなら、日経平均の1万9000円割れ、ドル/円の120円割れが現実味を増す。

反対に安倍晋三首相(自民党総裁)の9月末に予定される自民党総裁選の再選や、11月の日本郵政グループによる株式上場(大株主は財務省、上場利益は復興財源)に向けて、国策的な株安・円高阻止策が強化される可能性も注目されそうだ。

いずれにせよ、当面は中国・新興国リスクによる市場混乱が警戒されるものの、来年にかけての米国や欧州、英国、日本といった先進国による「内需主導」の緩やかな景気回復期待は残されている。

これまでの過度な中国バブルや資源バブル、世界的な過剰流動性バブルの過熱調整が一巡したあとには、不安定さを残しつつも、次第に市場が安定化に向かう余地が注視される。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<24日・月>
28:55 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
(中国・新興国減速や原油安に対する判断や利上げ時期への考え焦点)

<25日・火>
17:00 独8月Ifo景気動向指数
(ドイツは中国依存度が高い。中国減速や人民元切り下げショックが重石)
18:30 南ア4-6月期GDP統計
(ランドの売られ過ぎ修正的な自律反発焦点)
22:00 米6月及び4-6月期住宅価格指数
22:00 米6月S&Pケースシラー住宅価格指数
23:00 米7月新築住宅販売件数
(雇用の質改善や金利低下などで米国の住宅指標は良好)
23:00 米8月消費者信頼感指数
(同じ8月の消費者信頼感指数は2カ月連続の悪化。米国の株安などが重石)
26:00 米財務省2年債入札
(利上げ警戒と安全逃避需要の綱引き。需要低迷なら金利上昇とドル高に)

<26日・水>
07:45 NZ7月貿易収支
(商品相場の下落や中国減速などが輸出の悪材料に)
21:30 米7月耐久財受注
(航空機の受注減が下振れ波乱。ただし、自動車販売は7月として10年ぶりの高水準)
23:00 ダドリー・ニューヨーク連銀総裁、記者会見にて質疑応答
(中国・新興国減速や原油安に対する判断や利上げ時期への考え焦点)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(在庫増加が一服なら原油と資源国通貨の自律反発を支援)
26:00 米財務省5年、変動利付2年債入札
(利上げ警戒と安全逃避需要の綱引き。需要低迷なら金利上昇とドル高に)
スティーブンス豪中銀総裁が講演
(中国減速や資源相場の下落に対する危機度合い焦点。利下げ示唆なら豪ドル安に)

<27日・木>
10:30 豪4-6月期民間設備投資
(資源相場の下落や中国減速などが重石)
21:30 米4-6月期GDP統計[改定値]
(住宅建設の増加や在庫積み増し、輸出減一服などで上方修正の余地)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週までの増加=悪化の反動改善が焦点に)
23:00 米7月中古住宅販売成約指数
(雇用の質改善や新学期シーズン前の引っ越し需要、利上げ前の駆け込みなどがプラス要因)
26:00 米財務省7年債入札
(利上げ警戒と安全逃避需要の綱引き。需要低迷なら金利上昇とドル高に)
米カンザスシティー連銀主催年次シンポジウム[29日まで、ジャクソンホール、イエレンFRB議長は欠席の予定]
(FRB幹部による中国・新興国減速や原油安に対する判断や利上げ時期への考え焦点)

<28日・金>
08:30 日7月全国消費者物価指数
(原油下落などが重石。物価低迷なら、先行き日銀追加緩和の期待が円高・株安を制御)
10:30 中国7月工業利益
(過剰供給や内外需の減速による低迷警戒)
17:30 英4-6月期GDP統計[改定値]
(英国経済は改善傾向。来年に向けての利上げ観測がポンドの押し目買い地合いを支援)
18:00 ユーロ圏8月消費者信頼感[確報]、鉱工業信頼感
(中国などの世界減速や人民元切り下げショックなどが悪材料に)
21:00 独8月消費者物価指数[速報]
(原油安やユーロ安一服などが物価の上昇を抑制。賃金改善などはプラス要因)
21:30 米7月個人所得/個人支出
(7月は住宅や自動車の販売が8-10年ぶりの高水準に改善)
21:30 米7月PCEデフレーター
(原油安やドル高、賃金伸び悩みなどが物価を抑制)
23:00 米8月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報]
(速報は2カ月連続の悪化。米国の株安などが重石)
25:25 フィッシャーFRB副議長、米インフレ動向に関して講演[ジャクソンホール]
(中国・新興国減速や原油安に対する判断や利上げ時期への考え焦点)


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2015/08/25(火) 22:05 | | #[ 編集]
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