今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週6月1日-5日週の為替相場は、ドル/円でのドル高やユーロ/ドルなどでのユーロ下げ止まり、豪ドルやNZドル、カナダ・ドルを始めとした資源国通貨の下落といった流れの持続性と反動調整をにらんだ展開となる。

ドル/円の週足テクニカルでは、一目均衡表の転換線121.48円前後、基準線120.01円(いずれも先行きは切り上がり)などからの上方乖離が拡大してきた。

目先はドル高オーバーシュートの余地が残るものの、今後はこうした節目ラインからの上方乖離状態を修正するドルの下押しが常に注視される。

一方で転換線、基準線ともに、トレンドを示す方向性は上向き化へと転じてきた。

調整ドル安でもこうした節目ラインが維持される限り、ドルの下値固めと緩やかな下限の切り上がりが意識されやすい。

すでにドル/円については、海外勢などから来年にかけて130-135円方向を見込む声も出始めている。

短期的にはドル高の過熱警戒もあり、125.00円前後などが当座の上値抵抗線となっている。

今週は米国の経済指標やFRB幹部による利上げ時期に関しての発言、内外要人によるドル高や円安へのスピード牽制発言などをにらみ、ドルの上値トライと調整ドル安で上下動する展開が続く。

最大の注目は5日の米5月雇用統計。

先行指標である週間の新規失業保険申請件数については、4週移動平均ベースで15年ぶりの低水準に改善低下となってきた。

1-3月からの寒波や港湾スト、原油安による資源会社のリストラといった悪影響が一服となっており、反動改善が期待されやすい。

さらに注目の平均時給に関しては、米国の小売業を中心に最低賃金の引き上げが広がってきた。

最近の住宅指標の改善は、若年層を中心とした所得・雇用の増加と、新たな世帯形成の増加が指摘されており、賃金も前月低迷の反動回復が焦点となる。

いずれも米FRBの年内利上げを後押しするもので、ドル高地合いを後押しするものだ。

ただし、前週末に同じ5月のシカゴPMIは予想を大幅に下回る低迷となった。

過去に比べると米国経済の回復力は落ちており、雇用統計や平均賃金が伸び悩みとなるリスクも消えてない。

ユーロについては、3日にECB理事会、5日にギリシャによるIMFへの資金返済期限が控えている。

それぞれ当面の追加緩和期待の後退や、ギリシャによる返済進展などが、一旦のユーロ反発要因となる可能性を秘めている。

ECB理事会で国債金利の押し下げ(債券価格は上昇)努力の強化が示されると、一時的にはユーロ安要因となるものの、欧州の経済や株価の支援効果を通じて、ユーロの底固めが後押しされやすい。

一方でドル上昇とユーロ下げ止まりと裏表で、豪ドルやNZドル、カナダ・ドルといった資源国通貨については、戻り売り圧力の高まりと下値リスクが警戒されている。

今週は2日に豪州中銀の金融政策委員会が開催されるほか、中国の経済指標が相次ぐ。

引き続き資源国通貨の下落リスクと、短期的な調整反発が注視されそうだ。

また、6月入りとともに、4-6月や1-6月の決算期末対応が焦点となる。

米FRBの利上げ観測が高まるなか、欧州や日本の金融機関を含めて、「期越えのドル資金調達」が広がり、ドル高が後押しされる余地をはらむ。

さらに中国などの新興国を始めとして、2008年のリーマン・ショック以降は、米国の金利低下とドル安を背景に巨額なドル借り入れやドル調達を膨らませてきた。

先行き緩やかでもFRBの利上げやドル高が進むようなら、こうしたドル債務の負担が膨らんでしまう。

目先は6月の決算期末に向けて、ドル返済やヘッジ対応、ユーロ建てや円建て、自国通貨建てへの借り換えを漸増させていくものだ。

これまた中長期スパンで「ドルが下がれば買い」というドルの押し目買い需要や、ユーロと円などの戻り売りを支援しやすい。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<1日・月>
08:50 日1-3月期法人企業統計調査[法人季報]
(設備投資は緩やかな改善。1−3月GDPの上方修正を支援も)
10:00 中国5月製造業PMI
10:00 中国5月非製造業PMI
(過剰供給や財政出動の遅れなどが重石。金融緩和や株高は下支え要因)
10:30 豪4月住宅建設許可件数
(4月の新築住宅販売は伸びが鈍化。金利低下は下支え要因に)
16:50 仏5月製造業PMI[確報]
16:55 独5月製造業PMI[確報]
17:00 ユーロ圏5月製造業PMI[確報]
(4月後半からの金利急上昇やユーロ高、ギリシャ債務懸念などが悪材料に)
17:30 英5月製造業PMI
(議会選挙の終了などで経済が安定化も)
21:00 独5月消費者物価指数[速報]
(原油反発や過去のユーロ安効果、雇用改善などが下げ止まり支援も)
21:30 米4月個人所得/個人支出
(同じ4月の小売売上高は伸び悩み。自動車や家具、電子・家電などが低迷していた)
22:05 ローゼングレン・ボストン連銀総裁、講演[コネチカット州]
22:30 フィッシャーFRB副議長、講演[トロント]
(最新の景気・物価判断や、ドル高の懸念発言、今後の利上げ時期への考えなどが焦点)
22:45 米5月製造業PMI[確報]
23:00 米5月ISM製造業景況指数
(前月ISMでは、先行指標の新規受注が6カ月ぶりの改善。反動回復焦点に)
23:00 米4月建設支出
(同じ4月の住宅着工件数は、7年5カ月ぶりの高水準に改善していた)
米議会休会明け
(環太平洋経済連携協定=TPPの前提となるファスト・トラック法案=TPAの審議に注目)

<2日・火>
10:30 豪1-3月期経常収支
(1-3月は資源相場の下落や中国減速などで、輸出低迷と赤字拡大のリスク)
13:30 豪中銀、政策金利発表
(前週は設備投資統計などが低迷。利下げ余地示唆や豪ドル安志向の持続が豪ドル圧迫)
17:30 英4月住宅証券融資残高、英4月住宅ローン承認件数、英5月建設業PMI
(英国の首都圏の不動産市場は過熱傾向)
18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数[改定値]
(原油反発や過去のユーロ安効果、雇用改善などが下げ止まり支援も)
23:00 米4月製造業受注指数
(同じ4月の耐久財受注ではコアが改善。原油反発で、資源業界の設備投資急減も一服)

<3日・水>
10:30 豪1-3月期GDP統計
(豪州の1-3月指標は低迷。ただし、織り込みも進んでおり、悪材料の出尽くし余地も)
10:45 中国5月HSBC非製造業PMI
(金融緩和や株高などが支援材料。ただし、財政出動の遅れや不動産の減速持続は重石)
16:00 トルコ5月消費者物価指数
(トルコ・リラの反発の持続性をにらむ)
16:55 独5月非製造業PMI[確報]
17:00 ユーロ圏5月非製造業/総合PMI[確報]
(4月後半からの金利急上昇やユーロ高、ギリシャ債務懸念などが悪材料に)
18:00 ユーロ圏4月小売売上高
(4月まではECB量的緩和の効果や金利低下などで、欧州の指標は回復していた)
20:45 欧州中央銀行[ECB]金融政策発表
21:30 ドラギECB総裁、記者会見
(金利押し下げ努力焦点。景気回復や物価上昇に自信なら、追加緩和後退でユーロ高)
21:15 米5月ADP雇用統計
(原油安による資源関連のリストラ一服や、港湾ストを受けた雇用減少の反動回復焦点)
21:30 米4月貿易収支
(ドル高一服や欧州など世界経済の復調による輸出の回復焦点)
21:30 加4月国際商品貿易
(原油反発や米欧景気の回復などによる輸出持ち直しと収支の改善にらむ)
22:45 米5月非製造業/総合PMI[確報]
23:00 米5月ISM非製造業総合指数
(雇用の質の改善や株価の高値推移などが支援材料に)
27:00 米地区連銀経済報告[ベージュブック]
27:15 エバンズ・シカゴ連銀総裁、講演
(最新の景気・物価判断や、ドル高の懸念度合い、今後の利上げ時期への考えなどが焦点)

<4日・木>
09:00 黒田日銀総裁、国際コンファランスで挨拶[日銀金融研究所主催]
(急激な円安ペースに懸念が示されると調整円高。円安黙認なら円安傾向を支援)
10:30 豪4月貿易収支
10:30 豪4月小売売上高
(中国減速や資源相場の低迷などで、豪州の経済指標は停滞傾向)
20:00 イングランド銀行[英中銀]、金融政策発表
(賃金上昇や都市部の住宅上昇などによる先行き利上げ観測の再燃が焦点)
21:30 米1-3月期非農業部門労働生産性[改定値]
21:30 米1-3月期単位労働コスト[改定値]
(賃金に持ち直しが見られると、米国債金利の上昇とドル高を支援)
21:30 米新規失業保険申請件数
(4週移動平均では15年ぶり低水準に改善。5月23-25日の連休に伴う季節調整は攪乱)

<5日・金>
15:00 独4月製造業受注
(4月まではECB量的緩和の効果や金利低下などで、欧州の指標は回復していた)
18:00 ユーロ圏1-3月期GDP統計[改定値]
(4月まではECB量的緩和の効果や金利低下などで、欧州の指標は回復していた)
21:30 加5月雇用統計
(原油反発や米国回復による前月悪化の反動回復焦点)
21:30 米5月雇用統計
(石油会社のリストラ一服や港湾ストの反動回復期待。最低賃金引き上げが時給を支援)
25:30 ダドリーNY連銀総裁、講演[ミネソタ州]
(最新の景気・物価判断や、ドル高の懸念発言、今後の利上げ時期への考えなどが焦点)
OPEC総会
(原油減産の見送りが、原油安・資源国通貨安・ドル高を支援も)
ギリシャのIMFに対する3億ユーロの返済期限
(5日までに返済進展ならユーロ安やリスク選好の円安。5日まで難航ならユーロ安と円高)


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