今週の為替相場展望

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今週5月18日-22日週の為替相場は、根強いドル戻り売り圧力と、ユーロやポンド、豪ドルなど非ドル通貨の反発の持続性をにらんだ展開が続く。

ドル/円の週足テクニカルでは、一目均衡表の基準線118.74円前後を維持できるか否かの重要攻防に直面してきた。

さらに日足テクニカルの一目均衡表では、5月26日前後に「変化日」を示唆する雲のネジレが観測されている。

現状、雲のネジレは119.18円から120.08円前後に位置しており、26日前後にかけては、雲のネジレの上抜け通過による緩やかなドル高再開か。

あるいは下抜け通過によるドルの下押し基調の明確化か。

新たな方向性を模索する重要分岐点となりそうだ。

今週も注目材料は米国の経済指標。

米国では1-3月に寒波や港湾スト、ドル高、原油安による資源会社の人員削減と設備投資急減などを受けて、成長が急減速した。

4月以降はその反動回復が期待されきたが、現状は最新5月指標でも低迷が続いている。

今週も下振れが続くと、ドルの戻り売り圧力が継続。

反対にドル高や原油安の一服などにより、遅ればせながらリバウンド改善の芽が見えてくると、ドルが値固めを経ながら、緩やかな下限切り上がりへと向かう余地を秘めている。

20日のFOMC議事録で、改めて米FRBの利上げ時期に後ズレ観測が広がるか。

あるいは9月にかけての利上げ余地が残されるか否かも注目されやすい。

もっとも現状の米国指標の低迷は、FRBの利上げ時期遅延観測につながっている。

それが米国株などの下支えに作用。

リスク回避が抑制されていることで、ユーロ/円などのクロス円では円安要因となっている(ユーロなどの外貨高)。

さらに前年からの「強過ぎるドル」のポジション調整は、対ドルでユーロやポンド、スイス・フラン、豪ドル、NZドル、カナダ・ドルのほか、南アフリカ・ランドやトルコ・リラといった新興国通貨の反発を支援している。

現状はこうした通貨が対円でも連れ高となっており(クロス円の円安)、ドル/円でのドル安・円高のブレーキ役となっている。

今週以降も日米株などが底堅さを保てると、リスク選好の円安地合いが維持され、クロス円での円安とドル/円のレンジ横這いが基本シナリオとなる。

反対に日米株の下落などでリスク回避が強まると、円高圧力が増大。

クロス円、ドル/円ともに、円全面高となる波乱余地も残されている。

とくにドル/円については、短期的に対円以外でのドル安圧力が時間差を経て遅行波及してくる潜在エネルギーが無視できない。

今週の注目ポイントとしては、4月後半からの市場混乱の火種となってきたドイツ国債金利の急上昇(債券価格は急落)の行方も見逃せない。

前週は欧州中銀(ECB)のドラギ総裁が量的緩和(QE)の早期終了観測を否定し、ドイツ金利の上昇に歯止めが掛かった。

ECBは6月3日に理事会が予定されており、それまでは「市場との対話」強化による金利の安定努力が注目されるだろう。

ドイツ金利の上昇が一服すると、ユーロ/ドルやユーロ/円でのユーロ反発の勢いが鈍化していく。

米国債金利の連動上昇圧力も弱まり、改めてドル安圧力が後押しされるリスクをはらむ。

もっとも欧米金利の落ち着きは、欧米の経済や株価を支援するものだ。

リスク選好の流れが、ユーロ/円、ドル/円での「上値余地は限られるが下値余地も限定的」という安定相場を支援する。

さらに今週は21-22日に日銀金融政策決定会合が開催される。

前週末15日には、「日銀当座預金につく金利の付利撤廃を含めた、追加緩和のあらゆる可能性を排除せず」という報道が円安材料となる場面があった。

しかし、現状では原油反発などによる物価下げ止まり見通しにより、早期の追加金融緩和は想定されていない。

そのため日銀会合の前後では、失望の円高や先行きの緩和催促による円高余地が警戒される。

ただし、日本では前週から財政再建に向けた歳出削減論議が本格スタートしてきた。

歳出削減は2017年4月からの消費税再増税とあいまって、先行き景気の悪化やデフレ再燃の圧力となる。

かたや国債の大量買入れを続ける日銀は、「国債の信認維持」の観点から財政再建策を全面支持している。

そのため政府の歳出削減努力をアシストするため、それに伴うデフレ圧力の減殺に向けた、先行き追加緩和と円高・株安の阻止強化の可能性は十分に残されている。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<18日・月>
08:30 ロウ豪中銀副総裁、講演[シドニー]
(金融政策の様子見を示唆なら豪ドルを支援。豪ドル安志向の発言は警戒)
08:50 日3月機械受注統計
(新年度からの設備投資の増加を示唆なら、株高とリスク選好の円安要因に)
15:00 エバンス・シカゴ連銀総裁、講演[ストックホルム]
(米国の景気回復の鈍さなどへの判断焦点。利上げ時期のヒントも注目)
23:00 米5月NAHB住宅市場指数
(米国指標は4月分以降も低迷続く。住宅は金利上昇警戒の駆け込み需要焦点)

<19日・火>
07:45 NZ1-3月期生産者物価指数
(1-3月は世界的に物価が低迷。資源相場の下落も下押し要因)
10:30 豪中銀、議事録
(当面の利下げ休止が示唆されると豪ドルを支援。豪ドル安志向の強調は警戒)
17:30 英4月消費者物価指数、小売物価指数
(賃金上昇や過去のポンド安効果、金利低下による住宅支援効果などで低下一服も)
18:00 独5月ZEW景況感指数
(回復の持続焦点。ただ、ギリシャ不安や5月以降は金利上昇・ユーロ高・株安が打撃)
21:30 米4月住宅着工件数
(先行指標の許可件数は前月に伸び悩み。金利上昇警戒の駆け込み需要は注目)

<20日・水>
08:50 日1-3月期GDP統計[一次速報]
(1-3月は世界的に成長減速。下振れなら日銀緩和期待が、リスク回避の円高を抑制も)
17:30 イングランド銀行[英中銀]議事録
(賃金上昇や資源安・通貨安の累積効果がインフレ要因に。利上げ票が復活ならポンド高)
20:00 トルコ中銀、政策金利発表
(リラ反発の持続性を左右)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(在庫調整が継続なら原油反発を支援。米債金利上昇とドル高要因にも)
27:00 米連邦公開市場委員会[FOMC]議事録[4月28-29日分]
(改めて利上げ遅延が示唆されるとドル安。1-3月成長減速からの反動に自信ならドル高)

<21日・木>
10:45 中国5月HSBC製造業PMI[速報]
(緩和強化などによる持ち直し焦点。リスク選好の円安や資源国通貨高を左右)
14:00 日銀政策委員会・金融政策決定会合[22日まで]
(15日には付利引き下げ検討報道などで円安場面も。当面の様子見有力で失望の円高警戒)
16:30 独5月製造業/非製造業PMI[速報]
17:00 ユーロ圏5月製造業/非製造業/総合PMI[速報]
(回復の持続焦点。ただ、ギリシャ不安や5月以降は金利上昇・ユーロ高・株安が打撃)
17:30 英4月小売売上高
(賃金や住宅市場の復調が消費の持ち直しを支援も)
20:30 欧州中銀、議事要旨公表[4月15日会合]
(量的緩和継続に安心感なら独債金利低下とユーロ高一服。独金利再上昇ならリスク回避)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週に4週移動平均は15年ぶり低水準に改善。反動悪化は警戒)
22:45 米5月製造業PMI[速報]
23:00 米5月フィラデルフィア連銀景況指数
(米国は最新5月指標でも減速が続く。ただし、反動回復の始動も無視できず)
23:00 米4月中古住宅販売件数
(先行指標の販売成約指数は、3月に予想を上回る改善を維持した。寒波反動も支援)

<22日・金>
08:00 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、講演
(イエレン議長に近い立場。最近の指標低迷を受けた景気認識や利上げ時期判断焦点)
09:00 日銀政策委員会・金融政策決定会合[終了後直ちに結果公表
15:30 黒田日銀総裁、記者会見
(15日には付利引き下げ検討報道などで円安場面も。当面の様子見有力で失望の円高警戒)
17:00 独5月Ifo景気動向指数
(回復の持続焦点。ただ、ギリシャ不安や5月以降は金利上昇・ユーロ高・株安が打撃)
21:30 加4月消費者物価指数
21:30 加3月小売売上高
(米国減速のほか、原油安の累積効果などが、産油国・カナダ指標の重石に)
21:30 米4月消費者物価指数
(生産社物価指数は低迷持続。資源高一服や賃金低迷なども下振れ要因)
26:00 イエレンFRB議長、講演[プロビデンス]
(最近の指標低迷を受けた景気認識や利上げ時期判断焦点。株高・債券高への牽制も警戒)


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