今週の為替相場展望

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今週5月11日-15日週の為替相場は、根強いドル戻り売り圧力と、ユーロやポンド、豪ドルなど非ドル通貨の反発の持続性をにらんだ展開となる。

ドル/円の週足テクニカルでは、1月中旬から長期化する一目均衡表の転換線120.18円前後、13週移動平均線119.67円前後を巡る攻防が続く。

日足テクニカルの一目均衡表では、5月26日前後に「変化日」を示唆する雲のネジレが観測されている。

現状、雲のネジレは119.18円から120.08円前後に位置しており、26日前後にかけては、雲のネジレの上抜け通過による緩やかなドル高再開か、あるいは下抜け通過によるドルの下押し基調の明確化か。

新たな方向性を模索する展開となりそうだ。

今週の週明けは、まず日本株を始めとした世界株価動向が焦点となる。

前週末の米国株は3月以来の大幅上昇を記録した。

米国の4月雇用統計は予想を下回ったものの、緩やかな雇用回復や失業率の改善低下が示されたほか、3月分の大幅下方修正や平均時給の伸び悩みなどにより、FRBの利上げ時期に遅延期待が広がっている。

週明けから日本株などが上昇スタートとなれば、リスク選好の地合いがクロス円での円安と、ドル安・円安によるドル/円でのレンジ横這い化が後押しされる。

とくに前週からは、ユーロ、豪ドル、ポンドなどが反発に転じてきた。

ユーロは欧州での経済・物価指標の改善やドイツ国債金利の上昇、豪ドルは豪中銀の利下げを受けた当面の利下げサイクルの休止思惑、ポンドは英総選挙での与党勝利などが買い材料となった。

現状はまだポジション調整の買い戻しにとどまっており、今週以降は反動修正的な反落リスクをにらみつつも、反発地合いの持続性を見極める展開となる。

しかも今週はユーロ圏でGDP、英国で失業率や英中銀のインフレ報告といった重要イベントが相次ぐ。

こうした材料に一喜一憂の神経質な流れとなりそうだ。

その他、ユーロに関しては、ギリシャの債務返済問題も波乱要因として残されている。

いずれにせよ、クロス円は各通貨ペアともに、200日移動平均線方向まで外貨の反発(円の反落)が維持できるか否かが注目されやすい。

今週のドルに関しては、米国の経済指標やFRB幹部の発言による金融政策の行方、米国債金利の動向をにらんだ展開となる。

前週末の米国の雇用統計や平均時給は予想を下回ったが、まだ1-3月の寒波や原油安による資源会社のリストラと設備投資削減、港湾ストの悪影響が尾を引いた。

今後の経済指標では、こうしたマイナス要因からの反動回復が見られるか、あるいは構造的な米国の低成長や低インフレの常態化が再確認されるかが焦点となる。

もっとも米国債市場では、長期債や短期債の金利が下げ止まりとなってきた。

前週末には雇用統計の下振れなどで低下に転じたが、原油反発や欧州など世界経済の持ち直しが過度な金利低下に歯止めを掛けている。

米FRBの利上げ時期については、6月以降の大幅遅延観測が広がっているが、年後半から来年にかけての利上げシナリオはまだ消えていない。

中長期スパンでは、米債金利の下限切り上がりが、「ドルが下がれば買い」というドルの押し目買い地合いを支援しやすい。

かたや円に関しては、日本の経常黒字の回復や日銀の追加緩和後退などが円安を抑制させる。

日本株に過熱調整の下落余地が残ることも、おりにふれてリスク回避の円高を促しやすい。

ただし、政策面では安倍首相が8日、今秋の日本郵政グループ3社の同時上場に関して、「何としても成功させる」という強い意気込みを示した。

政府が株主となっている郵政の上場利益は、震災被害の復興財源となることが決まっている。

郵政株上場の成功のためには、今秋まで日本株全体の良好な環境を維持させる必要があり、引き続き国策としての株安・円高阻止策は注目されるだろう。

1980年代のNTT上場時も、政策の介在はともかく、結果論として上場前後まで日本株の上昇トレンドが形成された実績を持つ。

為替政策面では安倍首相が4月後半からの訪米で、日米の安保同盟の再強化を推進した。

良くも悪くも日米経済の緊密化と一体化に寄与するものだ。

首相訪米で為替問題は全く話題になっておらず、当面は米国からの政治的な円安批判を制御するとともに、一定のレンジ内でのドル/円の安定化を支援しやすい。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<11日・月>
10:30 豪4月NAB企業景況感指数
10:30 豪4月NAB企業信頼感指数
(資源下げ止まりや豪ドル安、利下げなどが豪州景気を下支え)
20:00 イングランド銀行[英中銀]、金融政策発表
(前週の英総選挙を受けたポンド急騰の過熱調整と押し目買い焦点)
22:00 ユーロ圏財務相会合[ユーログループ、ブリュッセル]
(ギリシャ債務返済問題で進展があればユーロ高に。進展なければユーロ安)
23:00 米4月労働市場情勢指数[LMCI]
(4月雇用統計は小幅な下振れも回復傾向に。4月の失業率も改善していた)

<12日・火>
16:00 EU財務相理事会[ブリュッセル]
(ギリシャ債務返済問題で進展があればユーロ高に。進展なければユーロ安)
17:30 英3月鉱工業生産、英3月製造業生産
(欧州復調やポンド安、金利低下などが支援材料)
23:00 米3月雇用動態調査[JOLT]
(3月の雇用統計は低迷。ただし、一定の減速は織り込まれる)
25:45 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
(イエレンFRB議長に近い立場。4月雇用統計の判断や株高や金利低下への牽制焦点)

<13日・水>
08:50 日3月国際収支統計
(資源下落による輸入減と輸出復調による黒字拡大焦点。円安を抑制)
10:30 豪1-3月期賃金コスト指数
(豪州の雇用指標は改善傾向。当座の利下げ打ち止め支援なら豪ドル高)
14:30 中国4月小売売上高、鉱工業生産
(4月の貿易収支は輸出入ともに低迷。ただし、悪化の場合は追加緩和期待も)
14:30 仏1-3月期GDP統計[速報]
15:00 独1-3月期GDP統計[速報]
18:00 ユーロ圏1-3月期GDP統計[速報]
(ユーロ安やECB量的緩和、金利低下、資源下落などが減速歯止めを支援)
17:30 英4月雇用統計、英3月ILO失業率
(英国の雇用や賃金は改善傾向。前週は英総選挙で与党が勝利し、雇用不満の抑制示唆)
18:30 イングランド銀行[英中銀]四半期インフレ報告
(賃金・住宅の復調やポンド安効果などがインフレ上昇要因に。ポンドを支援も)
21:30 米4月小売売上高
(寒波反動やイースター商戦などがプラス要因。ただし、4月に自動車販売は伸び悩み)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(前週は原油在庫の調整進展を確認。原油高が米債金利の上昇を支援し、ドルを下支え)

<14日・木>
21:30 加3月新築住宅価格指数
(カナダは産油国であり、原油下落などが経済の重石に。米国の減速も悪材料)
21:30 米4月生産者物価指数
(資源安とドル安の一服や世界復調などで物価下げ止まりも。金利上昇がドル下支えも)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週までは改善傾向。テクニカルな反動鈍化は警戒)

<15日・金>
08:50 日4月企業物価指数
(原油安一服などによる下げ止まり焦点。企業収益にはプラス部分も追加緩和は後退)
12:40 黒田日銀総裁、講演[東京]
(景気や物価への自信維持なら追加緩和期待の後退を後押し)
16:00 トルコ2月失業率
(世界的に1-3月の雇用は低迷。一方でトルコ・リラの下げ止まりの持続性も焦点に)
21:30 米5月ニューヨーク連銀製造業景況指数
(ドル高や原油安、港湾ストを受けた悪影響の一服焦点。欧州など外需復調も支援材料)
22:15 米4月鉱工業生産
(原油安による資源関連の生産減速一服焦点。4月はドル高や世界減速も和らいでいた)
23:00 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報]
(緩やかな雇用改善などが支援材料。前月までの改善の反動減速は警戒)


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