今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週5月4日-8日週の為替相場は、ドル高再開やユーロ持ち直しの持続性と、根強い不安定さによるリスク回避の円高再燃にも注意を払う手探り相場が想定される。

ドル/円の先物オプション取引では、118-122円のレンジから脱却できると、「一気に一方向へ相場変動が急加速される」という指摘もあるようだ。

ドル/円の週足テクニカルでは、一目均衡表の転換線120.18円前後、13週移動平均線119.63円前後を巡る攻防が長期化している。

短中期のトレンド方向性を示す13週線の角度は、2月以降の横這い化を経て微妙な上向きに向かい始めた。

このまま13週線に絡み合う推移が続けば、ドルの下値リスクがジワリと後退。

13週線などでのドル値固めを経ながら、先行き125-130円方向へのレンジ上方修正の機運が再燃する余地を秘めている。

今週の注目は、まず中国株や欧米株などの世界株価動向。

前週には欧州市場で、ギリシャ支援問題の打開期待(安全逃避の後退)や、ドイツとユーロ圏の消費者物価指数(CPI)の改善などを受けて、ドイツの国債金利が急上昇した(債券価格は急反落)。

連動する形で、米国債金利も連動上昇へと作用。

米国での原油生産と在庫の調整減少を受けた原油反発も、低インフレ圧力の後退につながり、欧米などで国債金利を押し上げている。

前週にはこうした金利上昇が、欧米や日本などで株安を促す場面があった。

前週の場合、為替相場では欧米での金利上昇が、ユーロ高やドル高の材料となり、基本的な円安が後押しされている。

一方で今週以降は、欧米の金利上昇と世界株安が深刻化すると、日本市場の休場による不安定さとあいまって、ドル/円、クロス円で「リスク回避の円高」に変容する可能性も排除できない。

また、前週はユーロ高やドル高の一方で、リスク回避が豪ドルやNZドルなどの資源国通貨を圧迫した。

NZドルは前週の中銀会合で利上げ観測が後退したほか、豪ドルは今週5日に中銀会合が控えており、利下げ、あるいは利下げ地ならしの警戒感などが戻り売り要因として注視されやすい。

今週の最大の注目材料は、8日の米4月雇用統計となる。

米国では原油安が資源エネルギー会社の人員削減を急増させてきたほか、2月からの港湾ストも雇用にマイナスとなっている。

足元でこうした要因は一服となってきたが、統計にはタイムイラグがある。

そのため4月についても、3月に続く思わぬ下振れリスクは排除できない。

もっとも前週の米FOMCでは、米国経済の1-3月減速は「一時的」という前向きな見通しが示された。

実際、雇用統計の先行指標である週間の新規失業保険申請件数は、最新4月25日週ベースで15年ぶりの低水準へと改善している(失業は減少)。

さらに懸案である賃金低迷についても、小売業などを中心に最低賃金の引き上げが相次いできた。

前週は1-3月の雇用コスト指数が予想を上回っており、8日の平均時給については「伸びは緩慢ながら、下げ止まりは持続」という過剰悲観の後退が注目されやすい。

また、8日の雇用統計が悪化しても、次回以降は着実に反動回復が見込まれる。

最近の米国債金利の上昇傾向もあり、「ドルが下がれば買い」という押し目買いの地合いが支援される。

その他、引き続き撹乱要因となるのがユーロの動向。

今週も欧州の経済指標は改善が期待され、これまで大きく膨張してきた投機的なユーロショート・ポジション(売り持ち)の巻き戻しによるユーロ買い戻しの持続性が焦点となる。

ただし、欧州では6月にかけてギリシャ資金繰り問題が残されている。

さらに6月に向けては、EUによるロシア経済制裁の延長か解除かという協議も迫ってきた。

欧州中銀(ECB)による量的緩和を受けた長期金利の押し下げ(国債購入)努力も無視できず、ユーロはおりにふれて再下落するという不安定性が警戒されるだろう。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<4日・月>
10:30 豪3月住宅建設許可件数
(前月低迷の反動回復焦点。3月は雇用指標も改善していた)
10:45 中国4月HSBC製造業PMI[確報]
(緩和効果や欧州経済の復調などが下支え要因。ただし、回復ペースは緩慢)
16:45 伊4月製造業PMI
16:50 仏4月製造業PMI[確報]
16:55 独4月製造業PMI[確報]
17:00 ユーロ圏4月製造業PMI[確報]
(ユーロ安やECB量的緩和、長期金利の低下などの効果が下げ止まり支援)
23:00 米3月製造業受注指数
(原油安が資源業界の設備投資を押し下げ。耐久財受注も低迷が続く)
22:00 ローゼングレン・ボストン連銀総裁、会合で挨拶
22:00 タルーロFRB理事、会合で開会の挨拶
25:25 エバンズ・シカゴ連銀総裁、経済状況と金融政策について講演
28:10 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、講演
(1-3月の米経済低迷が一時的との見方が広がると、先行き利上げとドル高を支援)
[日本]みどりの日、[英国]バンクホリデー
(日本休場時には、ちょっとした悪材料でリスク回避の円高仕掛けが入るケースも)

<5日・火>
10:30 豪3月貿易収支
(資源安の一服や中国経済の復調、豪ドル安効果などによる収支改善焦点)
13:30 豪中銀、政策金利発表
(利下げや利下げ地ならし進展なら豪ドル安。利下げ見送りや材料出尽くしで豪ドル高も)
18:00 欧州委員会、経済見通し発表
(ユーロ安やECB量的緩和などが先行きの景気回復を支援)
21:30 加3月国際商品貿易
(資源安の一服や中国経済の復調などで収支改善も)
21:30 米3月貿易収支
(ドル高一服が輸出支援。内需伸び悩みが輸入抑制で、赤字縮小がドル下支えも)
22:45 米4月非製造業/総合PMI[確報]
23:00 米4月ISM非製造業総合指数
(製造業指数は伸び悩みながら、1-3月の減速を経た米国景気の安定化を示唆)

<6日・水>
07:45 NZ1-3月期雇用統計
(世界減速や資源下落などが悪材料。ただし、1-3月の低迷は織り込みも進む)
10:30 豪3月小売売上高、豪1-3月期小売売上高
(3月の雇用指標は改善。金利低下や部分的な住宅回復なども支援材料)
16:55 独4月非製造業PMI[確報]
17:00 ユーロ圏4月非製造業/総合PMI[確報]
17:30 英4月非製造業PMI
18:00 ユーロ圏3月小売売上高
(欧州や英国の指標は持ち直しの傾向。通貨安や資源下落がプラス要因)
21:15 米4月ADP雇用統計
(原油安による資源会社の人員削減や企業収益鈍化が伸び悩み材料。緩やかな改善は維持)
21:30 米1-3月期単位労働コスト[速報]
(前週は雇用コスト指数が上昇し、米債金利の上昇とドル高の材料となった)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(在庫調整が進展なら原油高。インフレ後退が米債などの海外金利上昇と円安にも)
09:00 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁、講演
21:15 メスター・クリーブランド連銀総裁、講演
22:15 イエレンFRB議長、ラガルドIMF専務理事、講演[ワシントン]
26:15 ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、講演
26:30 ロックハート・アトランタ連銀総裁、経済見通しと金融政策について講演
(米経済の1-3月減速を受けた回復度合いの判断焦点。利上げ時期見通しに一喜一憂)

<7日・木>
10:30 豪4月雇用統計
(前月悪化の反動鈍化警戒。ただし、週間の豪消費者信頼感調査は4月に改善していた)
15:00 独3月製造業受注
(ユーロ安やECB量的緩和、長期金利の低下などの効果が下げ止まり支援)
17:00 ノルウェー中銀、政策金利発表
(欧州経済の復調やユーロ反発などで緩和一服も)
21:30 加3月住宅建設許可
(資源下げ止まりや金利低下、雇用の底堅さなどが支援材料)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週は改善で米債金利の上昇とドル高材料となっていた。反動調整の悪化は警戒)

<8日・金>
10:30 豪中銀四半期金融政策報告
(先行き利下げスタンスの維持や豪ドル安志向が続くと豪ドル安材料にも)
15:00 独3月鉱工業生産
(ユーロ安やECB量的緩和、長期金利の低下などの効果が下げ止まり支援)
21:15 加4月住宅着工件数
21:30 加4月雇用統計
(資源下げ止まりや欧米経済の持ち直しがカナダ経済を下支えも)
21:30 米4月雇用統計
(原油安による資源会社の人員削減や企業収益鈍化が伸び悩み材料。緩やかな改善は維持)
時間未定 中国4月貿易収支
(欧米経済の復調や人民元安が輸出支援。金融緩和や株高が内需刺激で輸入もサポート)


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