今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週3月9日-13日週の為替相場は、ドル全面高とユーロ/円などクロス円での円高圧力との綱引き相場が想定される。

ドル/円の週足テクニカルでは、4週移動平均線119.53円前後、一目均衡表の転換線118.57円前後などでのドルの下値固めと、緩やかな下限の切り上がりが焦点となる。

短中期のトレンドを示す転換線の方向性は、1月からの横這い化を経て微妙な上向きに向かい始めた。

今週の注目は、まず週末8日に公表される中国の2月貿易収支。

旧正月連休が生産停滞のマイナス要因となるが、輸出、輸入ともに緩やかな持ち直しが示されると、リスク回避に歯止めを掛ける。

前週末に急落した豪ドルやNZドル、カナダ・ドルなどの自律反発を支援しやすい。

ただし、前週末の米国株市場では、米雇用統計の改善を受けた「利上げ前倒し警戒」などにより、NYダウが大幅な下落となった。

日米株ともに高値警戒の過熱感が高まっており、週明けの株価動向は予断を許さない。

2月以降に日本株は、独自の需給改善要因や企業の変革期待などにより、「米国株離れ」の打たれ強さを見せているが、底堅さを維持できるか否かが、クロス円を中心としたリスク回避の円高の深度を左右してくる。

もっとも米国の雇用改善自体は、世界経済にプラスとなるものだ。

米国債金利の上昇(債券価格は下落)により、世界的な金利低下に歯止めが掛かる可能性があり、金利差面ではクロス円での過度な円高は抑制される。

ドル/円はクロス円での円高圧力により、ドル高・円安の勢いが制御される反面、基本的な米国経済の先行き回復期待による「ドルの下値固め」と「ドルが下がれば買い」という押し目買い地合いの持続が注目されるだろう。

今週の米国市場では、雇用指標が相次ぐ。

米国の雇用統計は1-2月と改善しただけに、基本的な労働市場の改善がドルの下支え要因となりそうだ。

ただし、米国では寒波が直撃しており、12日の小売売上高や13日のミシガン大学消費者信頼感指数などについては、下振れとなる短期リスクをはらむ。

また、今週も波乱要因はユーロの動向。

前週にはECB理事会で量的緩和の詳細手法と日程が明示され、ユーロが急落した。

円相場では、ユーロ/ドルでのユーロ安・ドル高がドル/円でドルをサポートする一方、ユーロ/円でのユーロ安・円高がクロス円での円高を後押しさせている(欧州通貨や資源国通貨の下落)。

今週も短期的なポジション調整によるユーロ反発と、ユーロ/ドルでの1ユーロ=1ドルの等価を目指した中長期スパンでのユーロの戻り売り圧力により、日々の材料で上下動する不安定さが警戒される。

かたや日本に関しては、企業の3月期決算が迫り、海外収益の円転(リパトリエーション)が短期的な円高圧力として意識されやすい。

ただし、日本では公的年金や郵政マネーなどが運用改革により、外国株や外債の組み入れ比率を拡大させる方針だ。

同時に最近は日本企業による外国企業の買収が相次いでいる。

そのため3月の期末にかけては、駆け込み的なドル買いなどの外貨手当てや、4月以降の新年度運用を見据えたドルなどの下値拾いが、ドル/円を中心とした外貨の下支え(円高抑制)要因となりそうだ。

なお、内閣府が1月に調査した「2014年度の企業行動に関するアンケート調査結果」によると、1年後の予想為替レートは全産業の平均で1ドル=119.50円と予想されていた。

日本では貿易赤字が定着するなかで、輸入企業による「実需のドル買い」の影響力が高まっている。

4月から1年間の新年度計画を踏まえると、今後は先行きのドル買い遅れに備えた早めのドル買い手当てが前倒しで出動。

1年後予測の119.50円に近づくレベルや、その下のドル安水準では、輸入企業などによる機械的なドル買い下がりの増加がドル安のブロック材料として注目されるだろう。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<9日・月>
08:50 日1月国際収支統計
(輸出復調や輸入の資源価格下落で黒字減一服。円安ペースの鈍化材料に)
08:50 日10-12月期GDP統計[二次速報]
(設備投資や在庫投資などの要因で下方修正警戒。調整株安の材料にも)
10:00 中曽日銀副総裁、松山市で講演
13:30 中曽日銀副総裁、松山市で記者会見[松山市]
(最近は日銀の追加緩和観測の後退が円高材料となっており、今後の政策姿勢が焦点に)
14:00 日2月景気ウォッチャー調査
(アジアの旧正月を受けた訪日外国人増加の影響度合いなどに注目)
20:00 OECD1月景気先行指数
(世界減速の一服と今後の回復の勢い度合いが焦点に)
21:15 加2月住宅着工件数
(前週はカナダ中銀が懸念ほど経済や物価に慎重姿勢を示さず、カナダ・ドルが上昇した)
23:00 ユーロ圏財務相会合[ユーログループ、ブリュッセル]
(ECBの量的緩和始動を受けて、構造改革や景気刺激策の具体化に圧力)
23:00 米2月労働市場情勢指数
23:00 米2月雇用トレンド指数
(2月の雇用統計は予想を上回る改善となった。ただし、平均賃金は伸び悩み)
26:05 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁、講演[ミネアポリス]
27:25 メスター・クリーブランド連銀総裁、講演[ワシントン]
(6日の米雇用統計の改善を受けた利上げ時期の行方焦点)

<10日・火>
08:30 フィッシャー・ダラス連銀総裁、講演[テキサス州]
(米雇用統計の改善を受けた利上げ時期の行方焦点。ただし、もともと利上げ支持派)
10:30 中国2月消費者物価指数
(物価の落ち着きを再確認なら、追加緩和期待がリスク選好の円安や資源国通貨高を支援)
17:00 EU財務相理事会[ブリュッセル]
(ECBの量的緩和始動を受けて、構造改革や景気刺激策の具体化に圧力)
23:00 米1月雇用動態調査[JOLT]
(1月は雇用統計や平均賃金が改善していた)
26:00 米財務省3年債入札
(雇用統計の改善や利上げ観測を受けた需要焦点。低調なら金利上昇とドル高に)

<11日・水>
07:05 ガイ・デベル豪中銀総裁補佐[金融市場担当]、講演[シドニー]
(追加利下げ観測が豪ドルの上値を抑制。ただ、前週には通貨安誘導の否定見解も)
14:30 中国1-2月小売売上高、鉱工業生産
(中国の指標は下げ止まり傾向。旧正月は消費増加と工場停止の強弱材料に)
17:00 トルコ1月経常収支
(原油安が赤字を是正。トルコ・リラの続落と一旦の下げ止まり焦点)
18:30 英1月鉱工業生産
(通貨安や欧州減速の一服、工場メンテナンスなどが支援材料)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(寒波や米国の景気回復、春の資源需要などに向けた在庫増の一服が原油反発を左右)
26:00 米財務省10年債入札
(雇用統計の改善や利上げ観測を受けた需要焦点。低調なら金利上昇とドル高に)

<12日・木>
05:00 ニュージーランド中銀、政策金利発表
(同じ資源国の豪州やカナダでは早期の利下げ観測が後退)
09:30 豪2月雇用統計
(通貨安効果、金利低下、中国の減速と資源安の一服などが支援材料に)
19:00 ユーロ圏1月鉱工業生産
(ユーロ安効果や資源下落などで減速傾向には歯止めも)
21:30 米2月小売売上高
(寒波や自動車販売の急回復一服などが重石。雇用回復が過度な下振れを抑制)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週悪化の反動改善焦点。寒波や港湾ストなどの悪影響も一服)
26:00 米財務省30年債入札
(雇用統計の改善や利上げ観測を受けた需要焦点。低調なら金利上昇とドル高に)

<13日・金>
18:30 英1月建設支出
(通貨安効果や金利低下、住宅下げ止まりなどで英国指標は持ち直し傾向)
21:30 加2月雇用統計
(前週はカナダ中銀が懸念ほど経済や物価に慎重姿勢を示さず、カナダ・ドルが上昇した)
21:30 米2月生産者物価指数
(原油安でもコア物価は下げ止まり傾向。利上げ時期の後ズレ後退を左右)
23:00 米3月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報]
(ガソリン急落の一服や寒波などが悪材料。ただし、雇用改善はプラス要因)


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