今週の為替相場展望

ここでは、「今週の為替相場展望」 に関する記事を紹介しています。
今週2月23日-27日週の為替相場は、リスク回避の円高後退の持続性をにらんだ展開となる。

ドル/円の週足テクニカルでは、引き続き4週移動平均線118.51円前後や一目均衡表の転換線118.19円前後などの上抜けと値固めが維持できるか。

あるいは13週線118.98円前後などが上値抵抗線となる形で上値が重くなり、先行き基準線112.70円方向などを意識した調整ドル安に移行するかを見極める流れとなる(各ラインとも先行き切り上がりの余地)。

今週の注目は、まず前週末の「ギリシャ支援4カ月延長で合意」を受けた国内外の市場反応。

20日の米国株市場は大幅高となっており、23日の週明け日本市場でも株高とユーロ高、リスク選好の円安地合いが想定されやすい。

ただし、あくまで4カ月間のつなぎ融資であることや、条件面で不透明感が残ることから、おりにふれて悪いニュースの浮上によるユーロ安やリスク回避の円高局面も警戒される。

しかも今週は24-25日にイエレン米FRB議長の議会証言が控えている。

前週は1月FOMC議事録で、6月以降の利上げ観測が後退。

為替相場ではドル安が進んでおり、議長証言を見極めるまでは一方向の値動きが抑制される。

ただし、1月FOMC議事録は、あくまで2月6日の1月雇用統計と平均賃金の改善が確認される前の会合であった。

そのためイエレン議長が、改めて米国の雇用と賃金の前向きな見通しを示す可能性も消えていない。

2月以降には原油反発や、低賃金の象徴である米小売大手ウォルマートによる賃金の引き上げ、ギリシャ支援の合意といった変化も見られている。

いずれも低インフレや安全逃避に歯止めを掛けるものだ。

議会証言で、過度なハト派(金融緩和支持)期待が後退すると、為替相場では緩やかなドルの下限切り上がりが支援されやすい。

もっともハト派期待の後退は、高値警戒感のくすぶる米国株の調整下落へと作用する。

日本株も15年ぶりの高値更新を受けて、短期的な過熱警戒感が意識されており、調整株安と短期円高の可能性は常に注視されそうだ。

さらに今週では米国で住宅を始めとした経済統計が相次ぐ。

最近の米国指標は寒波や世界減速の影響などから伸び悩みが目立っており、ドルの上値を重くさせる余地をはらむ。

政治的にも日米間では、3月中旬にかけてTPP交渉が大詰めを迎えてきた。

米国の議会・産業界・労働組合を刺激しないための、米当局によるドル高・円安の牽制や、日本サイドによる円安自制的な要人発言には注意が必要だろう。

もっとも為替需給面では、日本のGPIFや生保などの外債投資や外国株投資に続き、前週からは「ゆうちょ銀行」や「かんぽ生命」による外国証券投資の拡大が話題になっている。

日本郵政は豪物流大手の買収に動いており、日本企業の収益改善と日銀の資金供給継続を受けた「カネ余り」による国内勢の外国証券投資や外国企業買収の余地は残されている。

いずれも潜在的なドルなどの外貨押し目買い(円の戻り売り)要因となるものだ。

その他、GPIFや郵政マネーについては、日本株の押し目買い余地も根強い。

日経平均株価は短期的な過熱調整のリスクがある一方、15年ぶりの高値更新を受けて、テクニカル面では上値余地が拡大してきた。

引き続き日本株の「打たれ強さ」が、ドル/円、クロス円でリスク回避の円高を抑制させる。

さらに現在はジワリと外国人投資家による日本株投資が復活してきいる。

海外勢は先行きの円安リスクによるドルベースなどでの為替差損を回避させるため、「日本株の為替ヘッジのための円売り」に動く円安余地も残されている。

また、安倍政権の政策的には格差批判が高まるなかで、3月の春闘に向けた賃上げが重要テーマとなってきた。

企業による最終的な賃上げ決断の前に、また して も円高リスクが高まると、製造業を中心に賃上げの広がりに冷や水をかぶせてしまう。

安倍政権は2017年4月からの消費税10%再増税に向けて、「毎年度ごとの賃上げ」を企業に要請しており、製造業の国内生産回帰の流れを後押しさせるためにも、円高歯止め策の継続が注目されるだろう。


経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<23日・月>
18:00 独2月Ifo景気動向指数
(資源下落やユーロ安、ECB量的緩和などが下支え要因。ギリシャ不安は悪影響)
24:00 米1月中古住宅販売件数
(先行指標の販売成約指数は12月に1年ぶりの大幅マイナス。金利低下や賃金改善は支援)
[中国、台湾、ベトナム]旧正月
[ロシア]休場

<24日・火>
21:00 トルコ中銀、政策金利発表
(利下げ圧力は継続。利下げ見送りなら、同国通貨を下支え)
23:00 米12月S&Pケースシラー住宅価格指数
(12月の住宅指標は暖冬や金利低下などで総じて良好)
23:00 ドラギECB総裁、講演[フランクフルト]
(最新の景気・物価判断や今後の政策動向などが注目点に)
24:00 米2月消費者信頼感指数
(株価反発や資源安などが支援。ただし、前月は07年8月以来の高水準であり、反動警戒)
24:00 イエレンFRB議長、上院銀行委員会で証言
(雇用や賃金に前向き見通しならドル支援。世界減速やドル高への警戒度合い焦点)
27:00 米財務省2年債入札
(FRB議長証言次第。先行きの利上げ警戒で低調なら、金利上昇とドル高を支援)

<25日・水>
10:45 中国2月HSBC製造業PMI[速報]
(過剰供給や欧州減速などが重石も、住宅価格には下げ止まり機運)
24:00 米1月新築住宅販売件数
(1月の住宅着工は寒波などで鈍化。金利低下や賃金改善は下支え要因に)
24:00 イエレンFRB議長、下院金融委員会で証言
(雇用や賃金に前向き見通しならドル支援。世界減速やドル高への警戒度合い焦点)
24:30 EIA週間石油在庫統計
(在庫積み上がりの一服なら原油高に。資源国通貨をサポート)
25:30 ドラギECB総裁、議会証言[ブリュッセル]
(最新の景気・物価判断や今後の政策動向などが注目点に)
27:00 米財務省5年債入札
(FRB議長証言次第。先行きの利上げ警戒で低調なら、金利上昇とドル高を支援)

<26日・木>
06:45 NZ1月貿易収支
(商品相場の下落が輸出の重石に。一方でNZドル下落や米国回復などのプラス影響も焦点)
09:30 豪10-12月期民間設備投資
(資源急落による鉱山関連の設備投資減少が重石)
17:55 独2月雇用統計
19:00 ユーロ圏2月消費者信頼感[確報]、鉱工業信頼感、業況判断指数
(資源下落やユーロ安、ECB量的緩和などによる改善焦点。ドイツ株は過去最高値圏に)
22:30 加1月消費者物価指数
(資源下落などが下押し要因。低迷なら追加利下げ思惑でカナダ・ドルを圧迫)
22:30 米1月消費者物価指数
(資源下落やドル高などで物価下落の圧力。賃金改善が過度な下振れを抑制も)
22:30 米1月耐久財受注受注
(1月のISM製造業景況指数で「新規受注」は大幅悪化。自動車販売などは底堅さも)
22:30 米新規失業保険申請件数
(米国の雇用は改善傾向も、寒波や祝日要因などが短期的な悪化=申請増加のリスク)

<27日・金>
06:45 NZ1月住宅建設許可
(金利低下や利上げ警戒の後退、前月悪化の反動などが支援材料に)
08:30 日1月全国消費者物価指数
(原油安などで物価に下落圧力。先行きの日銀緩和観測が円高を抑制も)
08:50 日1月鉱工業生産[速報]
(輸出復調による回復焦点。改善なら株高・円安の一方、輸出増は先行きの円高圧力に)
17:00 トルコ1月貿易収支
(原油安が赤字を抑制。同国通貨を下支えも)
22:00 独2月消費者物価指数[速報]
(ユーロ安や景気持ち直しなどによる下げ止まり焦点)
22:30 米10-12月期GDP統計[改定値]
(輸出減速や国防支出の減少などが下方修正のリスク)
23:45 米2月シカゴ購買部協会景気指数
(世界減速やドル高などが重石。ただし、シカゴ周辺拠点の自動車産業は底堅さ)
24:00 米1月中古住宅販売成約指数
(寒波影響や供給不足などが悪材料。賃金改善や金利低下は過度な下振れを抑制)
24:00 米2月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報]
(寒波や原油急落の一服などが悪材料。前月の11年ぶり高水準からの反動鈍化も警戒)
27:30 フィッシャーFRB副議長、コンスタンシオECB副総裁、講演[NY]
(最新の景気・物価判断や世界減速とドル高への警戒度合い、利上げ時期などが注目点)


スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://mydreamtoday2002.blog38.fc2.com/tb.php/1480-6f9bd81c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック